Live Cafe Rooster

地階から胃薬

皆様、「地階から胃薬」をクリックしていただきありがとうございます。
このコーナーはルースター総支配人による不定期更新のコラムです。
ルースターの事、総支配人の事、出演者の事、お客様の事をはじめ、ルースターにまつわるいろんな事柄をご紹介しております。
お茶でも飲みながらゆっくりとご覧くださいませ。

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テレビを見るとライブハウスに行きたくなる?

2008年2月3日(日)

ある方からこんな内容のメールをいただいたのです。
会社のお昼休みに「どんな音楽が好きか」という話になり、その方以外はテレビの歌番組などでよく見る方々の名前をあげたのだそう。
でメールをくださったご本人はいわゆるライブハウスで出会ったミュージシャンの名前を出したのです。
すると「誰それ、知らなーい」という反応が全員から巻き起こったというのです。
そりゃー、そうですよねー。
他の方々があげた名前は大ホールでのコンサートをしてチケットが売れきれるような方々ばかり。
ライブハウスはそれにくらべると超狭い空間。
それだけを比べても知らなくて当然ですよね。
テレビではメインの歌手は名前がどーんと出ますしね。
しかーし、この歌番組、画面の隅までよく見ているとライブハウスに出演されている方がけっこう出ておられます。
当店の近いスケジュールを見てみると2月5日はブルースなのですが、ピアノのヤンシーはスガシカオという方の伴奏でよくテレビで見かけました。
8日はジャズなのですが、ドラマーのTOSHI NAGAIさんは普段はGLAYという有名なロックバンドで叩いておられるそうなのです。
こうして名前をあげていくとキリがありませんが、ちょっとだけ視野を広げると前述の会社の皆さまももしかするといつしかライブハウスとはまったく無縁でもなくなるかもしれません。
と言いますのも、テレビでしか音楽を体験してなかった方々がライブハウスに通うようになるケースには以下のようなケースがよくあるからです。
お目当ての歌手の大きなコンサートに何度も通うようになると、メンバー紹介などで歌手以外のミュージシャンもだんだん覚えていきます。
で、コンサートでバックミュージシャンのライブハウスでの演奏予定チラシをもらったりして、初のライブハウス体験をするのあります。
ライブハウスへ行くきっかけはそうだったという方は多いのです。
次にライブハウスにも通うようになってくると今度はふたつのパターンに分かれます。
ひとつは永遠にその方関係のミュージシャンだけを追っかけていくパターン。
もうひとつはそこで出会った初めての音楽ジャンル、もしくはサックスやギターとか楽器にインスパイアされていろんな方を聴いてみたくなるパターンです。
何しろテレビの歌手とは180度違う音楽ジャンルを演奏しているケースがほとんどで、「へー、こういう音楽もかっこいいなあ」と思うからです。
このいろんなミュージシャンの演奏を聴いてみたくなる方が最初のテレビの歌手が好きという方と比較すると圧倒的に少ない。
きっと顕微鏡で見なくては見えないくらい少ないはずです。
でも、そのミュージシャンが本当にやりたい音楽はライブハウスでやっていたりしちゃうのです。
そう考えると面白いですよね。
カラオケで歌えるような曲が好きな方はテレビで十分です。
ところがそういう方もきっかけ次第ではジャズやブルースが好きになってしまうかもしれないのです。
そこで私は願うのです。
みーんなそうなってくれたらいいなあと(笑)。

はい、あー、6名様ね。

2008年2月4日(月)

荻窪はラーメンの激戦区として有名です。
なのでせっかく荻窪に来たのだから「どこか美味しいラーメン屋さんありますか?」と帰りがけに聞かれるお客さんがたまにいらっしゃいます。
飲んだ後のラーメン、食べたくなりますよね。わかります。
ラーメン屋さんは深夜までやっているところも多いですが、荻窪は案外早く閉めてしまうお店が多いのです。
ですのでおすすめできるお店は激減してしまうのが現状。
ルースターは食事メニューも豊富なので「ラーメン、食べてから来てください」とは言いにくい(笑)のですが、個人的にはちょっとおすすめしたいお店があるのです。
ただし、ネットで書くのは了解をもらっていないので、ここでは名前は伏せておきましょう。
そこはつけ麺が美味しいのですが、お店の情報を知っていないと大変な目に合う恐れがあります。
開店は夕方。営業時間は1時間半とか2時間だけなのです。
しかも、開店前から行列です。
これだけでも「うへー」ですが、ここで驚いてはなりませぬ。
入口の貼紙にこう書いてあるのです。
「お時間に余裕のある方だけどうぞ」と。
さらにやっと店内に入ってもうかつに注文などしてはなりません。
おばあちゃんがあなたのところへお水を持ってきた瞬間に「つけ麺ください」と言わなくてはなりません。
水も持って来ていないのに横を通ったからと注文してもそのオーダーは通りません。
このような難関を潜り抜けてやっと食べられるその味わいはまた格別なものです。
いらいらして「まだかよー」なんて言ってはいけません。
ある意味食べる方の人間の器を試されているのです。
しかーし、本日出演の水野さんに聞いた話はそれどころではありませんでした。
それは大阪のアメリカ村のおばあちゃんがやっているトンカツ屋さんです。
ガラガラーと扉を開けると「はい、いらっしゃい。えーと、いちにいさんしーごーろく。6名様ね」そういうとなんとおばあちゃんは6人分のお米をとぎ始めたのでした。
いやいや、日本は平和です。

誰にでも言い間違えはある?

2008年2月7日(木)

とっさに時に思わず言い間違えることって皆さんもおありだと思います。
その昔、喫茶店に入った時に私は間違えたことがあります。
私は喫茶店に入るなり、どかっと椅子に座り、メニューも見ずにライブの事を考えておりました。
ウエイターがすぐ横に来ていることなどはまったく気がつかず、いきなり「ご注文は何になさいますか?」と聞かれた私は、思わず「マンドリンください」と言ってしまったのです。
さすがに私のテーブルにはマンドリンではなくマンデリンが運ばれてきましたが、ちょいと恥ずかしい気分でありました。
で、恥ずかしいからその喫茶店にはしばらく足が遠のいてしまったのです。
しかし、喫茶店ならば恥ずかしいことをしてしまったら行かなければすみますが、電話だとそうはいきません。
昨日話した、旧姓が吉田さんという方は以下のような大失態をしたことがあるそうなのです。
電話が鳴り、「もしもし、吉田です」と出るところを「よしよし、もしだです」と出てしまったそうなのです。
電話の相手はよく知っている方だったそう。
うーん、顔から火が出たでしょうねー。

スワンプなギターサウンドでノックアウトされたい貴方に。

2008年2月9日(土)

日本人はいっぱい海外で活躍しているのであります。
野球やサッカー選手はその代表ですね。
でもミュージシャンだっていっぱい活躍されております。
そんな中、帰国されてライブをされる方もいらっしゃいます。
今月来日予定のヒロ鈴木さんはそのひとり。
ヒロ鈴木さんはニューヨーク在住のギタリスト。
1962年生まれは私と一緒。
29歳のときに渡米し、そのままプロとして活動されておられます。
ニューヨークというとジャズかと思われるかもしれませんが、そうではありません。
なんとスワンピーなブルースギタリストなのです。
スワンピーとは聞きなれない言葉かもしれませんが、湿地帯みたいな意味合いです。
それじゃ余計わからないっすね。
いわゆるアメリカ南部的なロッキンサウンドを思い浮かべていただければOKだと思います。
たとえばオールマンとかでしょうか。
そうそう、ちょいと脱線しますが、当店にはオールマンのポスターがあるのです。
ステージの左側、グランドピアノのある側の壁です。
しっかりしたパネルに貼ってあるこのポスター、いったいどうしたのかといいますと、ありがたきいただきものなのです。
年配の方はご存知だと思いますが、GSバンド、ダイナマイツの瀬川洋さんから「佐藤君、店、殺風景だからこれ飾ってくれよ」と7年前くらいだったか頂戴いたしました。
ご来店の際にはぜひ見てみてくださいまし。
話を戻しましょう。
ニューヨークで活動されているヒロ鈴木さんの当店でのライブはなんと2回。
最初は17日の塩次伸二さん、入道さん、田中名鼓美さん等と。
そして23日はヒロ鈴木さんの集めたメンバー、三恵勉(G)、山内薫(B)、嶋田吉隆(D)での出演。
と、いってもニューヨークから引き連れて来るのではなく、メンバーは日本在住の方々(ただし、ドラムの嶋田吉隆さんはかつてはなんとボ・ディドリーのバンドにいたのでその際はアメリカでご活躍でしたぞ)。
どちらも面白くなりそうな予感です。
ちなみに昨年、当店でのライブは大盛況の大盛り上がり。
年に一度の来日ですのでスワンプ好きな貴方には必見ですね。
ぜひ皆様のご予約をお待ちしておりますよ。まじっす。

親。

2008年2月10日(日)

何歳になっても親にとっては子供は心配。
いつまでも子供は「こども」と思うのが親というものかもしれません。
本日、出演したギタリストの石井完治さんのはもう50歳を越えているのですが、お父様は90歳を過ぎているそうです。
石井さんいわく、「両親に僕はまるでわが子のようにかわいがってもらっていましてね」だそう(笑)。
そんな陽気な石井さんが地元、岡山に帰った時のこと。
お母様と電車に乗る際、お母様が「完治、切符私が買ってあげるわよ」と言ったのだそうです。
石井さんは「いいよ、いいよ、僕がお母さんの分まで買うからさ」と答えましたが、お母様は「いいのよ」と言うと切符売り場に行きました。
お母様は窓口の駅員さんにこう言ったのです。
「おとな一枚、こども一枚」。
追伸 石井さんソロのCD聴きましたが、素晴らしいです。

老人と子供のポルカ。

2008年2月16日(土)

あさってあるご老人の集る施設へ行くのです。
何をしに行くのかと言いますと、なんと手品をしに行くのです。
その施設はオープンしてさほど経っておらず、いろんな娯楽を提供できたらいいなと考えておられるところだそう。
ところが施設の方が「うーむ娯楽と言っても、さし当たって何をしたらいいのだろう」と悩んでおられ、てっとりばやく知り合いの私でも呼んでみようかということであります。
つまり、その施設の初の実験台になるのが私。
施設の評判を落とすのも上げるのも私次第なのです。
うっかり安請け合いをしてしまいましたが、これはもしかするととてつもない責任重大な任務ではなかろうかと今頃になって思うのです。
しかし、せっかく行くのですからしっかりやらなくては私を呼んだ施設の方の顔をつぶしかねません。
そこで本日は早起きをして行き付けの店「東急ハンズ」へ新ネタ調達に向かったのでした。
これから深夜の練習ですぞ。
そういえば数年前に井の頭動物園の50周年イベントに手品師として出演したことがありました。
ステージ前には小学生たちがぎっしり。
私はその中から元気のよさそうな子を選んでステージへ上げたのです。
「この中からカードを一枚抜いてみて」という私の問い掛けはどこへやら10枚くらいいっきにカードを抜く小学生。手品になりません。
空中に浮く手品などは「糸が見えてるー!」と騒ぐ子供たち。
正面のお客さんに見せるような手品が多い中で、ステージの横やら後ろやらに回って「あー、見えちゃったー」などとKYな発言をするばかもの小学生。
「おまえら、後ろから見るな!」あわてて一喝する私。
いたずら坊主はひとりが手柄を立てると後から後から増殖するのです。
このような悪条件の中で手品をする私と子供たちをこっそり見ていた方がいました。
動物園の園長さん、その人です。
聞いた話では「園長さんは子供たちが大喜びしている姿を見て嬉しくなった」と言っておられたそうなのです。
ある意味、それはそれで大盛り上がりだったので良かったのかもしれません。
しかし、今度の相手はご老人であります。
「このカードを一枚抜いてみてください」と私の問い掛けはむなしく、「は? 今なんか言ったかいねー」と聞き返される可能性は低くないでしょう。

ランキング。

2008年2月24日(日)

私の著書、「荻窪ルースター物語」が刊行されてもうすぐ1年半。
さすがにルースター本店のカウンターでは以前ほど売れなくなってきました。
で、置いてくれている本屋さんもどんどん減少しているようです。
ではどこで買えるのかというとメインは「アマゾン」。
これ、恐ろしいことに本のランキングなるものがあって毎日、「荻窪ルースター物語」が何位なのかが表示されているのです。
さすがに私は気になるのでちょこちょこ見ているのですが、数日前にとんでもないビッグな表示がされたのです。
音楽一般部門において第3位に輝いていたのであります。
第1位はかの桑田佳祐の本。第2位は卒業式の歌ブック(季節柄でしょうか)。
これに続いての第3位です。
これを発見したときは目が20cmほど前に飛び出てしまいました。
というのもつかこうへい。いや、つかの間。
今日は音楽一般で119位でしたー。

人間なんて。

2008年2月25日(月)

人間と言うものは不思議な生き物です。
ある人が葛飾北斎の絵を見て「あ、北斎」と言ったのですが、それを聞いていた隣の紳士が「あほくさいとはなんだ!」と怒ったそうであります。

日本人は偉いのだ。

2008年2月28日(木)

テレビの天気予報の時間に花粉情報も放送するような時期になって参りました。
この季節は外出の際にマスクをされる方も多いと思います。
このマスク、もちろん花粉対策であることは言うまでもありません。
しかし、「そんなこととは知らなかった」という方がいたのです。
誰あろう、私の通っている英会話スクールの現在の先生、その人であります。
先生は昨年の夏にオーストラリアから日本にやってきました。
ですので昨年の花粉の時期を体験していなかったのです。
今日の授業中、ヘイフィーバー(花粉症)についての話になったのですが、先生は「何それ?」状態。
ちょっとばかりの説明の後、前述のマスクの話になったのです。
すると、先生は「え、あれはみんな風邪をひいているのかと思っていたぞ。なーーーーーーーーーーーんだーーーーーー」という反応だったのでした。
もちろん、風邪でもマスクはするけれどもあれは回りの人へうつしてはならぬという配慮であることも説明するとなんとそれも「へーーーー」だそう。
なぜ驚くかと言うと、オーストラリアでは「セキをしてもマスクなどはしない」らしいのです。
ですので回りに「配慮するなんて日本人は素晴らしいね」と言っておりました。
それを聞いた私は先生にこんな疑問を投げかけてみました。
「オーストラリア人は風邪をひいてもマスクはしないのだったらみんなうつってしまうのではないか?」と。
その答えはなんと「風邪をひいたら家にいるよ」だそう。
うーむ、日本人は回りに配慮もするし、ちょっとの風邪くらいなら出勤もする。
なんて偉いのだ日本人は。
などと思った今日でした。