Live Cafe Rooster

地階から胃薬

皆様、「地階から胃薬」をクリックしていただきありがとうございます。
このコーナーはルースター総支配人による不定期更新のコラムです。
ルースターの事、総支配人の事、出演者の事、お客様の事をはじめ、ルースターにまつわるいろんな事柄をご紹介しております。
お茶でも飲みながらゆっくりとご覧くださいませ。

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カタチから入る。

2008年5月3日(土)

先日、2号店、ルースター・ノースサイドのメニューが新しくなったと書きました。
実はほかにも変わったところがあるのです。
それはテーブルです。
ノースサイドのトップページの写真をご覧いただくとわかるとおり、本店と同じようなテーブルに変わっているのであります。
厳密に言いますと、本店のテーブルとは若干サイズやテーブルの脚が違っていたりいたしますが、天板の材質と色合いは一緒。
本店も黒のテーブルにしたのは割りに最近でした。
本店の以前のテーブルは木目だったのですが、黒のテーブルに変えてから「高級な感じになりましたね(笑)」なんて言われるように。
これにあやかろうと、ノースサイドのテーブルも変えてみたのです。
カタチから入るとはよく言ったもの。
最初はカタチだけだったのにだんだんとそれに見合うようになったりするのはよくあること。
これをきっかけにノースサイドのスタッフが蝶ネクタイでもしてくれないかなあと期待をしているのであります。

「ジャズ・ジャイアンツの肖像」発売。

2008年5月9日(金)

スイングジャーナルの臨時増刊号「ジャズ・ジャイアンツの肖像」が発売されました。
かつてのスイングジャーナルの名物編集長であらせられた児山紀芳さんの極秘取材ノートを元につくられた本であります。
「おおよそ日本のジャズ・ジャーナリストにおいて児山氏ほど世界のジャズ・ジャイアンツと公私にわたる深い信頼関係を築き上げた人物はほかにはいないだろう」という紹介文が掲載されていて、なるほどかつて情報が入りにくかった時代、日本のリスナーたちはこの名物編集長がいたからこそいろんなことを知ることができたのだなと思わされます。
今でこそ復刻CDはいくらでも手に入りますが、当時の様子をリアルタイムで日本に届けていた氏の功績はとてつもなく大きいものでしょう。
というわけでぜひ本屋さんに行って購入してみてくださいませ。
ちなみに今回も私は「店主が愛したジャズ この人 この一枚」というページで400字ほどですが参加させていただいております。
私の場合、文章でも笑いを取ろうとしてしまう性格のようですぞ。

Eddy Clearwaterの新譜「West Side Strut」が良い。

2008年5月10日(土)

吉祥寺のタワーレコードが移転してヨドバシカメラの中に入って久しいのです。
以前のタワーレコードにはブルースコーナーが充実していてとても良かったのですが、ヨドバシカメラに入ってからはブルースコーナーが激減。
とっても寂しい思いをしていたのです。
ところが、昨日行ってみると以前ほどではないにせよ、ブルースコーナーがぐっと増えていたのであります。
「お、いつのまに。こりゃいいねー」といくつか手にとって眺めてみるとその全てがローラーコースターの小出斉さんの解説付であります。
さすがは小出さんだなと思わされます。
ところで2006年の来日の記憶も新しいEddy Clearwaterの新譜「West Side Strut」が出ています。
小出さんの解説によると「エディ・クリアウォーターはブルースの色物的な扱いをする人も多いだろう」だそう。
それもそのはずその名前はもちろん芸名。かのマディ・ウォーターズに対抗しているのは明白。
そのうえチーフというミドルネームもあり、2006年来日時にはインディアンの格好をしてステージに現われておりました。
しかしながらエディは決して色物ではありません。
1935年ミシシッピー出身の筋金入りのブルースマンなのです。
このニューアルバムを聴くと現役バリバリというよりもまさに「これを待っていたぜ」と思わせるサウンドに仕上がっていました。
特筆すべきはロニー・ブルックスの息子がプロデューサーとなっており、しかもギターでも参加していること。
彼がエディのかっこよさをさらにアップさせたと言っても過言ではありません。
「なにかいいブルースCDないかなあ」と思っているあなたにぜひおすすめですぞ。

ボビー・リー・ロジャース&コードトーカーズ初来日。

2008年5月14日(水)

今週の月曜日、渋谷円山町のduo music exchangeにライブを聴きに行ったのであります。
duoは以前、ココ・テイラーを聴きに行って以来。
出演はボビーリーロジャース&コードトーカーズ。
日本での知名度はほとんど無いといっても過言ではないスリーピースのジャムバンドなのです。
彼らのキャッチコピーは「サザンロックの教祖ブルース・ハンプトンが見出した超絶ギターバンド」。
となるとけっこうガンガンかと思いきや、実はギター・ボーカルのボビー・リー・ロジャースはかのバークリー音楽院でジャズのインストラクターをしていた経験の持ち主。
その影響であるのか、サウンドはロックではあるけれどもどこかジャズやブルースフィーリングを感じさせているのです。
彼らの拠点はアトランタ。
競演者をあげればジミー・へリング、オールマン・ブラザースバンド、デレク・トラックス、元フィッシュのマイク・ゴードンほか枚挙に暇がありませぬ。
上記の名前を見るとそれ系の音を想像してしまいがちですが、ドラムもベースも非常にシンプルなロックビートであります。
良い意味でスリーピースならではのすっきりしたツーコードなどの繰り返しでギターソロがグルーブの上にのって永遠と続いていくという曲が多かったような気がします。
面白いのは箱物ギターにアンプはフェンダーのアンプだけでなく、なんとレスリースピーカーを使用していたところ。
しかも昔のテープエコーみたいなものを効果的に使用していたところであります。
年齢層が高めの客席でしたが、できればサマーソニックなんかに出演して日本の若者に聴いていただけると面白いのではと思ったりもいたします。
今後の活躍がちょいと気になるところでした。

Tal Wilkenfeldには驚いた。

2008年5月16日(金)

皆さんはTal Wilkenfeldというベーシストをご存知でしょうか?
いやー、これがぶっ飛びました。
ちょっと前のことです。
当店、出演者のドラマー平山惠勇さんから「いやー、ものすごい女の子のベーシストがいるんだよね」という話を聞きました。
なんでもジェフ・ベックのツアーで弾いていて、そのDVDだかを観たそうなのです。
私は「へー、観たいなあ」と思っていたら偶然、カリスマ美容師、BB吉田さんのお宅に伺ったときにお目にかかれました。
いやいやBBさんは何でも持ってるなあと思いつつも、それ以上に彼女のプレイにぶっ飛びました。
何が凄いかって、あのジェフ・ベックが彼女のベースソロでは「いやー、まいったなあ」という表情で満面の笑顔なのです。
しかもですよ、DVDのカメラは彼女のソロでなくとも彼女ばかりを映しているのです。
それもそのはず。Tal Wilkenfeldは若干20歳ちょいくらい。
あどけない顔なのにものすごいベースプレイをしながらブルースマンがチョーキングした時のような表情を浮かべるのです。
さっそく先日、彼女の発売されたばかりのソロCDを購入。
うーむ、凄い。
調べてみるとオーストラリアはシドニー出身で現在はアメリカ在住らしい。
さらに驚いたことにまだベース歴4、5年程度だということ。
なのにですよ、共演者はチック・コリア、ハイラム・ブロック、オールマン・ブラザーズ・バンド、ヴィニー・カリウタ、ラッセル・フェランテ等々…。
これはとんでもないベーシストだと3回くらい腰を抜かしました。
でもあれっすねー。やっぱり若い女性は得なんですかねえ。
ま、何はともあれジェフ・ベックとのDVDぜひどこかで観てくださいまし。

70年代ロックが熱い!

2008年5月17日(土)

伝説のフラワートラヴェリンバンドの再結成という話を最近良く耳にするようになりました。
メンバーはもう最年少の方でも60歳になるというのはちょっと驚きます。
ギター(ギターラ(シタールとギターを合わせた楽器))の石間さんは「再結成と言うよりも再始動さ。新しい曲をやる」と言っておられ、素晴らしいことだなあと思わされます。
そういえば、本日当店に出演したピアノとオルガンの須川光さんは明日、日比谷野外音楽堂で演奏されるそうです。
なんと日本のグレイトフルデッド、「めんたんぴん」の再結成で演奏されるのであります。
明日、野音の出演は「めんたんぴん」、「頭脳警察」、「紫」、「ブルースクリエーション」!
ま、まじっすか? と目を疑いたくなります。
いやいや誰が2008年の今、このバンドが集ることを予想できたでしょうか?
これらのバンド以外にもここ数年いろんなバンドが再結成していますよね。
いったいこれはどういう現象なのか。
再結成ブームということなのでしょうか?
ブームかどうかはわかりませんが、ひとつ言えるとするのならば、実はみんな60年代、70年代だけやっていたのではなく、ずっとミュージシャンとしていろいろ活動されておられる方々だということが再結成にもつながったということかもしれませんね。
70年代からみんなずっと演奏しているというのは当店の今決まっている先のスケジュール表の出演者名だけ見てもうなずけちゃいます。
たとえば、ロック・ポップス方面などでは四人囃子、シュガーベイブ、ダウンタウンブギウギバンド、ブルースクリエーション、もんた&ブラザース、トランザム、ウエストロードブルースバンド、センスオブワンダー、プレイヤーズ、爆風スランプ、バッドシーン、生活向上委員会、M-BAND、X-RAY、センチメンタルシティロマンス、デッドエンド、TENSAW、ヒカシュー、チカブーン、等々…。
紹介し切れませんが、こういうバンドに在籍されたもしくは在籍中の方々が今後続々出演してくださいます。
これにジャズ方面を加えたらそれこそ書ききれませぬ。
でも普通に考えてみるとみなさん転職しなかったということかもですね。
学校を卒業して公務員になった方は30年後も公務員で不思議ではないですから、そういう意味ではミュージシャンになられた方は転職せずにミュージシャンをされている、そういうことと似ているかもしれません。
私もずっとライブハウスをやっていたいですぞ。いやー、がんばらなきゃ。

ことわざ。

2008年5月29日(木)

ある朝の話です。
なんだか水がポタっと落ちるような音が寝ている私に聞こえてきました。
「あれ、蛇口でも閉め忘れたのかな?」と思い、確認しに行くと、しっかり閉まっているのです。
普段起きるよりも3時間も早くこのポタっという音で起きたので、頭はぼーっとしている状態。
「うーむ、空耳か。風呂場は大丈夫かな?」
「うぎゃーーーーーーーーー!」
なんと玄関から上がったところに電球があるのですが、そこから水がたれていて、なんと床が水浸しになっているではありませんか!
「こりゃー、大変だ」と部屋中を確認。
「うひょーーー、お、押入れに水がーーーーー!」
別に雨でも台風でもありません。つまり雨漏りではありません。
なぜなら私の住んでいるところはマンションで私の部屋の上は屋根ではなく、人が住んでいる部屋なのであります。
「こ、これはえらいこっちゃ」とさっそく管理人さんに報告。
管理人さんは私の部屋の真上の部屋を訪ねたのであります。
すると洗濯機のホースがはずれていて水浸し状態。
「うおー、原因はこれだったのか」。
「下の部屋に水が漏れています」と管理人さんが、その部屋の住人に告げると平あやまりの住人さん。
おかげで不動産屋さんは来るは、施工業者は来るはの大騒ぎ。
今度、私の部屋の天井と押入れの張替えをすることになってしまったのでした。
これがなーんとまる2日かかるだけでなく、朝9時から夕方5時までの作業ときたもんだー。
睡眠時間が2日間大幅カットとずっと立ち会ってくれというとんでもないおまけ付。
天井を張り替えてもらってもまったくうれしくないしー。
いやいや、これが本当の「寝耳に水」ってやつですな。