Live Cafe Rooster

地階から胃薬

皆様、「地階から胃薬」をクリックしていただきありがとうございます。
このコーナーはルースター総支配人による不定期更新のコラムです。
ルースターの事、総支配人の事、出演者の事、お客様の事をはじめ、ルースターにまつわるいろんな事柄をご紹介しております。
お茶でも飲みながらゆっくりとご覧くださいませ。

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イノウエさん!

2015年12月5日(土)

今月は「イノウエ」さんが2杯目無料になります。
これはルースター本店だけの独自のシステム。
毎月、日本名字ランキング上位からやっておりまして「イノウエ」さんは16位。
ぜひ全国の「イノウエ」さん、お越し下さいませ。
ちなみに1月は「キムラ」さん、2月は「ハヤシ」さんです。

これまで。

2015年12月8日(火)

どこのライブハウスにも音響機器があります。
大きなライブハウスですと専門のブースをもうけています。
ところが、当店のように狭い店ですと厨房と音響の場所が一緒というところも。
まあ、狭いながらも楽しい我が家です。
ところが!
実はこれがいかに音響機器に悪いか。
そりゃそうです。
すぐ横で洗い物。
その向こうで料理しちゃっていますから。
というわけで、これまで何台もの音響機材の具合が悪くなりました。
ということでその都度、購入していたのです。
ここ数年は壊れる度に同じ機材を買っていたのですが、今回は違うものに変えてみました。
Soundcraftというメーカーのものです。
すると!

「うおおおおおおお」。

すっげー音が良くなったのであります。
なはーー。

嬉しいけれど、こうも思いました。

「これまではなんだったんだ」。

無くなったら困るもの。

2015年12月11日(金)

昔好きだったものが突然姿を消したらみなさんはどう思われますか?
たとえば「味はまろやかー」でおなじみのペヤングソースやきそば。
復活してからさらに人気みたいですね。
他にもカップやきそばはいっぱい出てるのに、復活を望む理由は?
そりゃもう俺の青春だから!
でしょう。
やはり、若い頃に慣れ親しんだものには愛着があるということなのでしょう。
しかーし!
最近知ったのですが、カップやきそばというのはけっこうな高カロリーなのだそう。
なんとこのペヤングは518キロカロリー!
大盛りだと1099キロカロリー。
これだと一日分のカロリーを摂っていることになるのであります。
ふーむ、知らんかった。
いかに懐かしくともちょいと考えつつな感じな年齢になってきてしまいましたなあ。
さてさて、私にとってはそれよりも無くなっては困るものがあります。
それは音楽。
なんかの拍子に「2000年以前の音楽を聴いた者は処罰が下る」とか、わけわからん時代に突入したら?
まあ、そんなことはないでしょうけれども、もしもなったらどえらいことです。
ああ、そうしたら当店はHIP HOPとかのお店になっちゃうのでしょうか?

今月15日は70年代中心の歌謡曲ライブをいたします。
メンバーは以下のおなじみの方々。
私はベース(ぶちかま志郎と名乗ってます)。
全曲、目と同じ太さの涙を流しながら弾きたいと思います。

■15(火) 思いっきり昭和歌謡SHOW :2500円
あべ由紀子(vo) 長澤紀仁(g) 赤石香喜(pf) 岩佐真帆呂(sax) マツモニカ(hrm) ぶちかま志郎(b) 大西英雄(ds)
懐かしの70年代の歌謡曲を中心に楽しくお届けいたします。ボーカルは大分かぼすPR大使でもあるあべ由紀子さん。昭和歌謡はお手のもの。どうぞお楽しみに

カレー激戦区の新店。

2015年12月13日(日)

昨今はラーメン激戦区、ならぬカレー激戦区も増えている模様。
お隣の西荻窪などは有名な「スプーン」、「オーケストラ」をはじめ、カレーが人気のお店が10数軒もあるらしい。
そんなにカレー屋さんが街に必要なのだろうか?
インドでもないのに。
とはいうものの、新しいカレー屋さんができていたので行ってみたのであります。
チェーン店ではなく、個人のお店は非常に興味が湧いてしまいます。
特にワンオペの店には哀愁のような、男の世界を感じるのです。
さて、場所は西荻窪から荻窪方面に歩いて5分ほど。
バンド、「たま」のランニングの方のお店、「ニヒル牛」のお隣にある「オハイオ」がそこ。
看板を見ただけで急にニールヤングのオハイオのイントロが私の頭に流れてしまう。
いかん、いかん。
頭をクリアにして入ろう。
イメージ先行はないようにっと。
そう、実はここは以前行って、閉まっていたことがありました。
その時、「ああ、どうしようかなあ。ならばここへ行ってみよう」と行った別のお店で大失敗。
痛恨のエラーをしてしまったのでした。
今回はその失敗を取り返すべく、しっかり営業時間内にちゃんと再訪してみたのであります。

ドアを開けると?
「うお、暗い!」
バーのような、いやそれ以上に暗い。
こんなに暗いカレー屋さんは初めてだぞ。
逆に「おぬし、できるな」と思わされるのであります。
いざ、オーダーのぶなが!

じっくり丁寧に作っておられる店主。
こういうところに男の哀愁を感じてしまう。
店主が高倉健さんなら完璧にフィットする。

さあ、できた。
う、うみゃい。

カレー激戦区、西荻窪にはオハイオありだった。

カレー屋さん巡りをされている方も多いでしょう。
私はそんな達人たちの足下にも及びませんが、店主の心意気にはしっかりやられてきました。
そういう人に私もなりたいなあ。

オハイオ
東京都杉並区西荻南4-31-10

セッションデーで緊張しない方法。

2015年12月14日(月)

誰でも最初のセッションはけっこう緊張するのではないでしょうか?
それも初めて行った店で、全員知らない人とのセッションで、しかも見ている人も全員知らない人。
緊張するなと言われてもそりゃ無理ってもの。
ここでいうセッションというのはライブハウスで行われている誰もが参加自由なセッションデーのことなのですが、これどうしたらいいのかを思い出してみました。
すごく昔のことです。
私は一番最初に行ったセッションは都内某店でした。
かすかな記憶をたどってみます。
私はライブは16歳くらいからやっているので人前で弾くことに抵抗はありません。
ですが、セッションデーはその日が初めて。
最初に入り口で「参加されますか?」と聞かれ「見学です」と答えました。
何しろ、どんな曲を弾かなければならないのかわからない。
弾けなかったら恥ずかしいし、今日は様子を見るだけにして、と思って行ったので楽器も持って行きませんでした。
しばらくセッションを見ていると上手な人もいれば、そうでない人もいて、「あー、いろんな人が来ているのだな」。
それがわかりました。
その時はセッションリーダーと呼ばれる人がうまい具合に順番を考えてやっていることも理解していなかったと思います。
ただ順番で呼んでいるのかなと思っていただけでした。
今ならわかる事でも当時は見えなかったことがいっぱい。
でも最初はみんなそうかもしれません。
これ、思い返してみて、もし参加していたらどうだったろう?
おそらくすごく緊張しながら出番を待って、ステージではさらに緊張、肩を落として帰る。
こういうことになったと思います。
ではなんで緊張するのかと思うと、今、思えばこういうことだったのではないかと。
知らない人だらけ。知らない曲も多い。いつ呼ばれるのかわからない。うまくできなかったらどうしよう。
この4点。
だははははは。
ということは?
そうなのです。
この4点を回避すればどこだってセッションデーに行けちゃうのであります。
ええええ?
どうやって回避するの?
はい、それはですね。
まず、知らない人だらけについては、まずそこのセッションリーダーに挨拶して「はじめまして。佐藤と言います。初めて来たのでめちゃ緊張してます」と告げるのです。
するとどうでしょう?
セッションリーダーはそういう人を山ほど見て来ていますので対処してくれるのです。
「あ、よろしくお願いします。佐藤さんは初参加だから、そしたらうまい具合に呼びますね。えーと、じゃあ3番目になると思いますので」。
こんな具合。
ここで「あ、あの曲とかあまり知らないのでむつかしいのは自信ありません」と告げてみます。
すると「あ、了解です。えーと、あそこに座ってる鈴木さんと一緒に出てもらいますね。ちょっと紹介しておきます」。
と連れて行かれたりします。
じゃーん!
たったこれだけでその店のセッションリーダーとセッション常連の鈴木さんと顔見知りになっちゃうわけです。
うひゃーー。
では知らない曲も多い。
これはどうするか?
一緒にやる鈴木さんにどんな曲をやるのかあらかじめ聞いてみる。
「佐藤さん、大丈夫、イントロはこの田中さんが弾くので、最初はコード弾いていてください。あとでソロ回しますけど、いいですか?」
こんなやりとりが出たりするわけです。
すると何をやるかあらかじめ知れるわけです。
いつ呼ばれるのかわからないも解決。
問題はうまくできなかったらどうしよう。
これはそもそも大丈夫なのです。
これこそ初めてだからこその不安。
うまくできなくてもいいのです。
むしろ、それについてのアドバイスを鈴木さんや田中さんに聞けばいいのです。
さて、これで緊張は半分くらい、いやそれ以下になるでしょう。
しかもこれをしておくとどうなるか?
はい。
来る度に一緒に演奏した人が増えて行くので、知らない人だらけがなんと知っている人だらけになるのです。
うおーーー、そうだったのか!
というわけでセッションに参加する人はまずリーダーに挨拶し、誰とやるのかを教えてもらいましょう。
だまって座っていると歯医者さんの順番待ちみたいな気分になりますから(笑)。
ルースター・ノースサイドは毎週月曜日はブルースセッションデーです。
http://ogikubo-rooster.com/north/session.html

バンドメンバーで誰が一番?

2015年12月15日(火)

バンドの中で誰が一番大変か?
いやー、これは非常にむつかしいテーマであります。
何を基準に考えるかにもよりますし。
そこをあえて無理矢理考えると?

たとえば重労働となるとドラムセットを運んだりするのは大変。
練習場所だって自分の家じゃできないぞ。
ギタリストなら家で練習できるけれど、自分のアンプを使う人はやはり大変。
持って行かなきゃならないし。
キーボードもです。

ドラムとか、ローディーさんを連れておられる方は楽なのでは?
そうお考えになるやもしれませんが、そうでもありませぬ。
人を雇うのは責任ありますし、シンバルの選び、高さ、角度他、教えることは限りがありません。
そんなら自分でやったほうが早いわー!
って思うけれども、教えているのであります。
自分がそうしてもらったからという人もいますね。
というわけでどの楽器も同じであります。
ではボーカルはどうでしょう?
荷物は衣装くらいでしょうか。
ところが!
楽器は咳をしててもできますが、歌は歌えません。
気を付けていても具合が悪くなるのはよくあること。
その場面は幾度か目にしてますが、ちょっちかわいそうであります。
それとボーカルは荷物は軽いですが、ライブの責任は最も重いかもです。
何しろ、盛り上がるも盛り上がらぬもボーカルの持って行き方次第です。
逆に自分のやりたいようにやれるのはボーカルの特権かもしれません。
楽器じゃなくてバンマスはどうか?
バンマスはマネージャー的なこともしますので仕事は音楽だけに留まりません。
ああ、もしかしたら楽な人はいないかもです。
なぜなら、下手をすると「こんな曲はやりたくないけど我慢しよう」という場合はそれも大変。
それに「もっとこう弾いてほしいのに」、「おまえ音でかいよ」など考えれば考える程出てきます。
なのになぜやるのか?
そりゃー、バンドが大好きだからです。
最初はギターやりたかったのに、「俺がギター弾くからお前、ベースやれ」とか高校生の時に言われて仕方なくやったベースでもいつしか、ベースが大好きになっているのであります。
そして最初に体験した「かっこいい」が、ずーーっとあるからです。
でもって次々にかっこいいと遭遇してこれたからです。

そういえば小学生の頃だったか、フランキー堺がオーケストラで一カ所だけシンバルをパーンってやる役の映画があったのです。
長い曲の中でたった一カ所のためにフランキー堺はオーケストラの一員としているのです。
これは究極に楽であります。
しかし!
たった一カ所!
その箇所がだんだん近づいて来る!
その重圧にフランキー堺はめまいをおこしてしまうのでした。

やはり、誰が一番大変かなんてわかりませぬなあ。

さて15日はルースターノースサイドでは大分県人ライブがあります。
メンツがすごいっすよ。
して、本店では70年代歌謡曲のライブでございます。
不詳私はぶちかま志郎と名乗り、本店でベースを担当いたします。
え、ベースは大変ですかって?
いえいえ、好きなメンバーと演奏するのは最高です。
でも指がツルことがあって、そしたら超地獄です。
明日は大丈夫なようにっと。

ん? ライブハウスは大変ですか?
お客さんが楽しそうな姿を見ると、すべてが吹っ飛びます。
明日もきっと吹っ飛びます。

お菓子の家のスペイン料理店

2015年12月25日(金)

水曜日の夜中にやっているドラマ「おかしの家」。
ご存知でしょうか?
ここに井の頭線、三鷹台の郵便局の隣にあるスペイン料理店、アエスピリトロンパが登場したからびっくりぽん!
すでに有名店になっているので、テレビ番組的には「あの店を使いたい!」ってなったのでしょうか。
いやいや、なんか嬉しいのでありました。
というのもここは夫婦でやっているのですが!
その夫婦とは?
10年程前に当店、荻窪ルースターで働いていた女性スタッフとめっちゃ来店しまくっていたお客さんがのちに結婚。
夫婦揃ってスペインに移住。
帰国して三鷹台にオープンしたのがこのお店でありました。
すっごく立派なお店でいやー、すげーなあと思わされちゃうのでありました。
立派なのはお店だけではありませんで、超、味はうますぎ。
しかも斬新な料理なのでぜひご賞味いただきたいのであります。
というわけでぜひ行ってみてくださいましー。


■アエスピリトロンパ (A ESPIRITROMPA)
東京都三鷹市井の頭1-29-13

人間、素朴が一番。

2015年12月26日(土)

昨今のラーメンは奇をてらったものがあったり、コテコテ度合いで勝負をしたりと様々。
それゆえか、もっとどこかに美味しい店はないか?
もっと自分の好みの店はないか?
私はそう考えるようになっていたのです。
ですが、この一杯のラーメンに出会い、そうした考えがぶっとんで消えていきました。
荻窪の教会通りにある函館ラーメン「五稜郭」です。
遠い昔、なんでも函館は横浜と同じように、貿易の港として栄えたのですが、昆布などの買い付けに華僑の方々も多く来られていたとか。
彼らを函館の方々は広東さんと呼んでいたそう。
そんな広東さんらが好んでいたのが塩ラーメン。
奇をてらうとか、もっとコテコテとか、そういう発想なんかまったくない時代のことです。
この五稜郭さんでは北海道から食材を仕入れ、当時の味を再現されているそう。
私はこれを食べ、そのあまりの素朴さに逆に衝撃を受けてしまいました。
「ああ、すみませんでした。私、間違っていました」。
塩ラーメンに頭を下げたい気持ちです。
なんだかいつのまにか新しいものを欲しがったり、もっと便利にとか、それが普通の人間になっておりました。
私はこの塩ラーメンを感謝の気持ちで平らげると、アップデートしたスマホでメールチェックし、ご予約やスケジュールのやりとりを外出先でするのでした。
あいやーーー、便利な世の中にも感謝したくなる私でした。

■五稜郭
東京都杉並区天沼3-28-7

良いお年を。

2015年12月30日(水)

2015年が終わります。
来年は荻窪ルースターは19周年なんです。
「あー、まだたったの19年なんだなあ」って思います。
ライブハウスやりたいと思ったのは高校生だったけれど、実際にオープンしたのは35歳。
よく初心を忘れるべからずって言います。
でも私の場合はちょっと違うんです。
私の初心はまじで全然ダメダメでした。
ライブハウスをオープンすることが目標だった私は、開店直後から行き当たりばったり。
ロック系のライブハウスはあちこち出ていたけれど、ジャズ系のお店はほとんど行ってもいなかったんです。
なので休みの日にはあちこち出掛けては研究しまくらちよこ。
レストランやバーでライブをやっているところもしまくらちよこ。
そんな感じで少しずつ少しずつな感じでした。
だから私の場合は初心は忘れて、常に前進して行こうと思うのです。

今年も大変お世話になりました。
あと2日ですね。
みなさま良いお年をお迎えくださいませ。