Live Cafe Rooster

地階から胃薬

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このコーナーはルースター総支配人による不定期更新のコラムです。
ルースターの事、総支配人の事、出演者の事、お客様の事をはじめ、ルースターにまつわるいろんな事柄をご紹介しております。
お茶でも飲みながらゆっくりとご覧くださいませ。

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テレビコマーシャルの真実?

2009年12月1日(火)

昨日一昨日はテレビコマーシャルでおなじみのものにお世話になったのでした。

まずはシャムワオです。

シャムワオって何?

外国人の男性がテーブルにワインをこぼしてオレンジ色の布であっという間に完全にふき取るというあれです。

実は日曜日の閉店後に厨房で水漏れが発生。

「そーだシャムワオがあった」と思いだし、使ってみることに。

すると吸うわ吸うわ。

テレビほどではないにせよ、雑巾の10枚分くらいは吸いとりましたぞ。

いやー、今までまったく使わなかったのに重宝しました。

翌月曜日はやはりテレビでおなじみのクラシアンに出動要請。

こちらはあっという間には終わりませんでしたが、なんとか水漏れは回復。

ただし、「水のトラブル8000円」とかではすみませんでしたけど。

というわけで日曜日の営業後の水漏れにせよ、翌月曜日の定休日の修理にせよ、どちらも営業時間外のできごとでありました。

つまり、水際でセーフだったちゅうわけですね。

あ、すみません。

レイ・ヴォーンになろうとしている男。

2009年12月3日(木)

スティーヴィー・レイ・ヴォーンが来日したのは1985年1月のことでした。
当時、まだ私は22歳。

芝公園にある郵便貯金会館にはレイ・ヴォーンを生で初めて見る人が集っていました。

最初の来日。
まさか最後となろうとは思いもしませんでしたが…。

さて、22歳の私は東京や横浜のライブハウスでベースを弾き、ロックを歌っていました。

まだまだ青春まっただ中で、世の中のことなどなんにもわからず「あーだこーだ」とオリジナルなんかを歌ったものでした。
あー、恥ずかしい。

あれからなんと25年も過ぎてしまったのですなあ。
しかし、いまだにレイ・ヴォーンは大人気です。

でも好きだけに留まらず、本気でレイ・ヴォーンになろうとしている人もいます。

12月11日と1月10日に出演する松川純一郎さんであります。

いろんなジャンルでギターを弾いているお方ですが、なんといってもブルースをやっている松川さんはかっこいい。

ブルースギターが弾きたくてはるばるニューオリンズへ移住までしてしまったのですが、いわゆる入国なんとかの関係で今は日本に帰ってきています。

なので、12月、1月は松川さんのブルースギターをぜひ聴きに来てくださいまし。
お待ちしております。

ムッシュかまやつさんは音楽史。

2009年12月4日(金)

数週間前に本屋さんで偶然面白い本を見つけました。

かまやつひろしさんの「ムッシュ」(文芸春秋)がそれ。

実はすっごく近しい人のお見舞いにと買って渡してきたのです。

ところが先日「まだ読んでないでしょ」とその本が私のもとに戻ってきました。

私の顔に読んだら返してねって書いてあったのでしょうか?

とにかく読んでみたらこれがすごい!

かまやつさんはまさに生き地獄!

いや生き字引です。

なにがすごいかって日本の音楽シーンを全部見てきた方なのだと実感させられまくりだったのです。

ジャズからカントリーへ、そしてマージービート…。

それこそ米軍キャンプに誰が演奏していたみたいな話からサッチモと会ったことやら、飯倉のキャンティのことやら、もう全部。

しかも、ここだけの話、ビートルズのオープニングアクトを断っていたりもして、そりゃもうぶったまげーしょん。

おそらく日本で初めてワイヤレスギターで歌ったトミ藤山さんの話もありましたぞ。

トミさんは私も一緒に演奏したことがありましたので感慨ひとしおで読みました。

「我が良き友よ」は有名ですが、あのシングルのB面は「ゴロワーズというタバコを吸ったことがあるかい」という曲でした。

ゴロワーズはフランスのタバコですが、なんでそんなのを吸っていたのかもなんとなくわかった気がします。

この本はかまやつさんに興味がない方も日本のバンドシーンを実際に見てきた人のお話として読むのもありまくりです。

ぜひ本屋さんで買ってみてくださいな。

街角にはクリスマスツリー。

2009年12月5日(土)

なぜか12月になると街はクリスマスの雰囲気であります。
まさに日本は「欧米か!」ということになちゃうのです。

バレンタインデーとかハロウィンとかいろいろ日本っぽくないものは、簡単に浸透するのに獅子舞とか私の家には絶対来ない。

でもいいのです。

そもそも音楽だって欧米の影響があったからこそですもの。

ジャズもブルースもロックもぜーんぶそーですから。

さて、街はクリスマス色になってますが、私はクリスマスと言うと思いだすのは武道館なのです。

27年前くらいだったか、3.4年連続してクリスマスはRCサクセションのコンサートに行っていたからです。

なっつかしいですなあ。

RCのメンバーは当店、1号店、2号店でも出演中であります。

●12月10日(木)には2号店、ルースター・ノースサイドで以下のメンバーで。
「山開き」
渡辺隆雄(tp)片山広明(ts)中山努(g,p)早川岳晴(b)ロジャー高橋(ds)

●12月15日(火)にはルースター本店でゴンタ2号さんも登場です。
ブラジル音楽とポップスの夜
ナナマリ(vo) 長澤紀仁(g) matsumonica(hrm) Gee2wo(pf)

RCの曲はもちろんやりませんけど、彼らのやりたい音楽に触れることができますよ。

ぜいいぇい。

2009年12月6日(日)

布谷文夫さんはまじで愛すべき存在だと思います。

初めて当店に出演したのはもう何年も前のこと。

ステージに上がって一番最初に言ったMCが以下でした。

「メンバーチェンジー!」

私は耳を疑いました。

「1曲もやらないうちに、メンバーチェンジ? メンバー紹介じゃなくて?」

布谷さんは、はっぴーえんどのメンバーやらクリエイションなどといったスーパーミュージシャンたちと活動をしていた重鎮であるのです。

ところが、布谷さんのMCは本当に突拍子もない。

しかしこれが、布谷さんのライブの聞きどころでもあります。

たとえば「肩があがらないぜ」という場合、最後の言葉が「ぜ」だったらこうなります。

「肩があがらないぜいいぇい!」

客席は大爆笑で大盛り上がりであります。

うーん、これぞ60歳を超えたロックンローラーのMC!

魂は本物のロックンローラーである布谷さん、次回は2月14日。

バレンタインデーに待ってるぜいいぇい。

師走ジャズ。

2009年12月11日(金)

師走でごわす。

12月も毎日すごいライブが立て続けにありますぞ。
ちょいとジャズ方面だけをピックアップ。

16日は大友義雄と美女軍団ジャズナイト。
大友さんを囲んで4人の美女が演奏します。

20日は宮之上貴昭スーパークインテット。
ウェスもびっくりのスーパージャズです。

21日は前田優子&クリムゾン3
新澤さん、鳥越さん、鶴谷さんとの異種格闘技す。

22日は小林陽一&ジャパニーズジャズメッセンジャーズ
このバンド名を使用できるのは小林陽一さんのみ。

24日は Songs We Remember。
天野丘さんをリーダーにスーパーアレンジ。

26日はAPJ。
難波弘之さん、水野正敏さん、池長一美さんによるプログレなジャズ。

28日はぺリガンズ。
鬼才、竹中俊二をフロントにインストR&B的なジャズを。

30日は高樹レイさん。
市川秀男さん、池田芳夫さん、安藤正則さんによるすっげー演奏を。

詳しくは今月のスケジュールを見てくださいねー。

東京人が気が付かない不思議すぎる東京。

2009年12月19日(土)

かつて私は外国人から見れば日本は不思議なことだらけなのだということを実感した時期があります。

それは私が某外国人タレントの付き人をしていた頃でした。

そもそも生で魚を食べる文化もなければ、家に入るとき靴を脱ぐ習慣もない国から来た人にしてみれば日本の習慣は基本から違うわけです。

でもこれは、我々が外国の常識に触れたとき、「えー? まじっすか?」と思ってしまうことがあるのと一緒。

つまり、その逆ですね。

外国人にしてみれば日本での生活は慣れるまで大変なのです。

ちなみにその某外国人タレントは箸を使いこなし、出されれば刺身も食べられるまでになっていました。

さらにそれを人から褒められたりしたときは「郷に入れば郷に従えと言いますから」(笑)などと、より日本人的な言葉を発したりして笑いを取っていましたっけ。


さてさて、NTV系に「世界一受けたい授業!」というテレビ番組があります。

これに出演している人気講師、マイケル・プロンコさんがこのほど「トーキョーの謎は今日も深まる」(メディアファクトリー)\1200という本を出されました。

マイケルさんはジャズやブルース好きで当店にもよくお越しいただいているのですが、この本を読んで「あー、マイケルさんもやはり日本に来て御苦労されたのだ」ということがよーくわかりました。

ただ、マイケルさんがすごいのは、その体験を出版していること。
しかもこの本で3冊目なのです。

おそらく外国人から見た「東京の不思議」はある程度共通しているはずなのですが、それを本にまでする外国人がかつて何人いたでしょうか?

マイケルさんは「東京での生活に順応しなければ生きていけないぞ」と焦りながらも、それらの不思議をまるでシャッターを押すかのように、カシャ!カシャ!と頭に保存し、家に帰って面白い文書へと変換していたわけです。

では我々が気が付かない「東京の不思議」にはどんなことがあるのでしょう?

たとえば、朝のラッシュアワーなどはいい例です。

全員が規則正しく動き、しかもその動きを誰も乱す者はいない。

混雑した電車から降りる人は降りる直前に言葉を発しなくともちょっとだけ動いてそれを伝えることができ、その人をよける人はボクシングのチャンピオンのように見事にかわしているのです。

マイケルさんはもしもオリンピックにラッシュアワーという競技があったのなら、東京人は金メダルを取るに違いないと書いておられます。

東京人は知らずのうちにギネスブック級の技を続々と繰り出しながら東京に溶け込んでいるのだそうですよ。

この本には「いやー、言われてみればそうですねー。でもこれって東京人だからだったんですか? まったく知りませんでした」という目からうろこもののお話しがいっぱい。

私がかつて付き人をしていた某外国人タレントも出版をしていますが、それは自分の国の文化を書いたものでした。

それはそれで外国の文化を知ることができて面白い本でしたが、この本はまさにその逆。

「東京のみなさん、あなた方はこんな不思議な技を操りながら生活しているんですよ」と教えてくれます。

ところが、東京に住んで15年にもなったマイケルさん、だんだんと東京の達人の粋にきておられます。

なにしろ当店に来られたときは開口一番にこう言うのですから。

「とりあえずビールください」。

今年もあと3日ですか。

2009年12月28日(月)

早いものですねー。
そういえば今年の目標はいったいなんだったっけかな。
すっかり忘れています。

12月は私はお休みが2日しかなかったのですが、なんとか新年を迎えることができそうです。

しかし、大晦日は例年恒例の朝まで8時間耐久ライブ!
私はほぼずっとステージにいるのであります。

とんでもなく体力勝負なのですが、楽しみな日でもあります。

今回の大晦日はあの方もこの方も来てくれるそうで、ステージ的には盛りだくさんになりそうですよ。

しかも、チャーリー西村さんという超強力司会者。
これはもう大笑いで新年を迎えるのは間違いなしですねー。

みなさん大晦日は紅白とかもあるでしょうが、ルースターで過ごしてみませんか?

ちなみに明日は妹尾隆一郎さんらがどかーんとブルースをかまして、あさっては高樹レイさんがジャズをかましてくれます。

大晦日は無理というお方は明日と明後日ぜひどうぞー。